育児のかけこみ寺へようこそ!
今回は、「本来のおっぱいの姿を知ろう」をテーマにお話しします。
食事に気をつけていても、おっぱいがつまりやすい人とつまりにくい人がいますよね。その違いは何なのでしょうか?
今回は、自分でおっぱいをコントロールできるように、基本となる知識をお話しします。
つまりの原因は食事が一番ではない
おっぱいには乳腺(15~20本くらい)があり、血液がこされて乳汁となります。甘いものを食べると血糖値が上がるように、血液は食べたものに影響されるので、「母乳は食べたものがでる」とよく言われています。
ところが、同じように食事に気をつけていても、おっぱいがつまりやすい人とつまりにくい人がいます。その違いは、もともとのこころとからだの状態によるんです。つまり「昨日あれを食べたからつまっちゃったのかな…」と食事にばかり考えを巡らしても、答えが出ず、根本解決にはなりません。
おっぱいをつまらせないためには、まず筋肉や血流や冷えなどからだのことから考えて、ストレスの原因をとってこころを大切にしましょう。それでもだめなとき、食事や飲み物に注意するといいですね。
通り道が大切
乳管を「水道管」に、乳汁を「水」に例えてみましょう。
どんな水道管(乳管)がつまりやすいのでしょうか?
水道管(乳管)に髪の毛やゴミがつまっていて、
水道管(乳管)が細くなっていたり、
水道管(乳管)が折れ曲がっていたりすると、
水(乳汁)の流れは悪くなりますよね。
このように、食事にすごく気をつけていても、おっぱいが硬くなったり、しこりになったりする人は、水質(乳汁の質)だけの問題ではありません。水道管(乳管)の状態を考える必要があります。
筋肉のはたらき
おっぱいのまわりには、筋肉がついています。
筋肉はしなやかでやわらかい方が、血流がよくなり、体温を高くします。逆に筋肉がかたくつっぱっている人は、おっぱいが筋肉にひっぱられて、乳管が折れ曲がってしまったり、血流が悪くなったりします。
通常のおっぱいはしぼると真上に出ますが、横や上下にピュっと出てしまう人は、乳管が筋肉にひっぱられて折れ曲がっている可能性があるでしょう。筋肉をほぐすことで、おっぱいは出やすくなるのです。
鍵となるのは、血流の関係性
おっぱいにトラブルがある方は、おっぱいの周りの筋肉が硬かったり、低体温だったり、つまり血液の流れが悪い人に多いです。血流を悪くする主な原因は2つあります。
①こりや冷え性がある
こりの影響としては、抱っこ紐を長く使用したときなど、
冷えの影響としては寒い日が続いたときなどがあります。
また、お母さんのからだの疲れ具合も大きく関係します。
②ストレス
緊張すると、からだはガチガチになり、血管は縮こまりますね。
当然、ストレスは乳汁の通りを悪くします。
余談ですが、
お母さんにマッサージをしていて「なかなかおっぱいのしこりが取れないな」と
思っていると、 旦那さんの悪口を言った瞬間にドバーっと母乳がでるのを
何度も経験してきました(笑)。
まとめ
このように、
おっぱいはこころとからだの状態が密接に関わってトラブルを起こしているのです。
もし、おっぱいがつまってしまったら、こころの状態も見直してみましょう。
また、私の考えでは、おっぱいのトラブルは、助産師が行う乳房マッサージやさまざまなアドバイスだけではなく、からだを整えてくれる柔道整復師や鍼灸師などの治療も一緒にしていただけるとありがたいです。
こころとからだの声を聴いて、自分の力でおっぱいをコントロールできるようになるといいですね。
※本コラムは、ライター桃子が山本先生へ取材した内容をまとめる形でお届けいたします。